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申述書の書き方と提出のポイントを徹底解説

1.相続放棄申述書とは

相続放棄申述書は、家庭裁判所へ相続放棄の申し立てを行う際に提出する書類です。この用紙は、裁判所の公式サイトからダウンロードするか、家庭裁判所で直接入手できます。記載内容が整っていれば、自分で作成したものも申請に使用できます。

(1) 相続放棄申述書の内容

相続放棄申述書には、以下の内容を記入します。

  • 申述人(氏名・本籍・住所・生年月日・職業・相続人との関係)
  • 被相続人(氏名・本籍・最終住所・職業・死亡日)
  • 申述の趣旨
  • 相続開始を知った日
  • 相続放棄の理由
  • 相続財産の概略(資産・負債)

(2) 相続放棄申述書を記入する際の注意点

申述書に必要な内容はそれほど難解ではありませんが、被相続人と疎遠だった場合、本籍や最後の住所の確認が必要になるかもしれません。以下のような状況では特に注意が必要です。

  • 被相続人と疎遠で、死亡を知ったのが遅れた
  • 先順位の相続人が放棄し、相続権が移ったのを後で知った
  • 相続開始から3カ月以上経過後に負債が判明した

3カ月の熟慮期間を過ぎている場合は特に詳細な説明が求められます。説明不足では裁判所が放棄を認めない場合もあるため、注意が必要です。

2.相続放棄申述書は自分で作成できるのか

(1) 自分で作成するメリット・デメリット

3カ月の期限内であれば、申述書の作成は比較的簡単です。負債がすぐに明らかになり、理由がはっきりしている場合、自分で作成することも可能です。しかし、期限を超えると理由の明確化が求められ、内容が不十分だと申請が却下されるリスクがあります。

  • メリット:専門家に依頼する費用が不要
  • デメリット:記載が不十分だと却下され、再申請は難しい

(2) 専門家へ依頼する場合のメリット・デメリット

専門家に依頼すれば、申述書作成のミスによる却下のリスクを最小限に抑えられます。さらに、相続放棄の難しいケースにも対応し、可能な解決策を提案してくれることが多いです。費用はかかりますが、安心して手続きを進められるため、おすすめです。

3.相続放棄申述から受理までの流れと注意点

(1) 相続放棄手続きの流れ

相続放棄の申し立てから受理までの流れは以下の通りです。

  1. 必要な戸籍謄本等の収集
  2. 相続放棄申述書の作成
  3. 相続放棄の申述
  4. 照会書の回答
  5. 相続放棄の受理
  6. 債権者への通知
  7. 次順位の相続人への通知

必要な戸籍謄本の収集には時間がかかることがあり、疎遠な相続人への通知もトラブルの原因になり得ます。こうした手続きも専門家に依頼することで円滑に進められます。

(2) 照会書の回答に関する注意点

照会書は、裁判所が相続放棄申述に対して送る質問状で、的確な回答が求められます。特に熟慮期間を過ぎた場合は詳細な説明が必要となるため、専門家に依頼することが望ましいでしょう。

(3) 3カ月の期限を超えている場合の注意点

期限を過ぎた場合、なぜ遅れたのかを明確にし、不足なく申述書や照会書に記述しなければなりません。不十分な記述では却下のリスクが高まるため、専門家に相談することをおすすめします。

(4) 未成年や判断能力のない方がいる場合

未成年の相続放棄には親が代理として手続きを行いますが、親が放棄しない場合は特別代理人が必要です。また、判断能力がない方の場合も特別代理人や成年後見人の選任が必要で、家庭裁判所での申立が求められます。

4.相続放棄が認められた後の手続き

(1) 債権者への通知

相続放棄が認められても、債権者へ通知しなければ請求が止まりません。自分で対応するのが難しい場合は専門家に依頼することが安心です。

(2) 次順位の相続人への通知

相続放棄が認められると、次順位の相続人へ相続権が移ります。普段交流が少ない場合には、トラブルを避けるために速やかに通知しましょう。専門家に依頼すると、この通知も代行してもらえることが多く、安心して手続きを進められます。

5.弁護士へ依頼することで得られる安心

相続放棄申述書は自分で作成可能ですが、内容不備や手続き上の複雑な要件に対処するのは容易ではありません。裁判所への照会書対応や相続人への通知など、各種手続きに多くの労力と時間を要します。手続きをスムーズに進め、確実に相続放棄が認められるためにも、弁護士のサポートを活用することをおすすめします。

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