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相続放棄の判断は3カ月以内に!期間が過ぎたら「上申書」で対応可能!

相続放棄の判断は3カ月以内に!期間が過ぎたら「上申書」で対応可能!

相続放棄をするかどうかの判断期間である「3カ月の熟慮期間」を過ぎてしまった場合、どうすればよいのか。今回は、その対応方法について解説します。

1. 相続放棄の熟慮期間とは?

相続放棄の決定は、被相続人の死亡を知った日から3カ月以内に行う必要があります。この3カ月の期間を「熟慮期間」といい、相続人は「単純承認」「相続放棄」「限定承認」のいずれかの選択を行うことが求められます。もしこの期間内に相続放棄の手続きをしなかった場合、相続放棄は認められず、相続財産と債務を全て引き継ぐ「単純承認」をしたものとみなされます(民法第921条第2号)。ただし、被相続人の死亡を知らなかった場合など、一定の条件がある場合には、期間を過ぎても相続放棄が受理されることがあります。

2. 熟慮期間の延長について

3カ月の期間内に、すべての相続財産を把握することが困難な場合には、家庭裁判所に期間の延長を申し立てることができます。通常は1〜3カ月程度の延長が認められますが、その理由によって異なります。なお、申立ては初めの3カ月の期間内に行う必要があるため、早めの対応が求められます。

3. 熟慮期間後でも相続放棄を認めてもらう条件

熟慮期間を過ぎた場合でも、相続放棄が認められるケースがあります。たとえば、相続財産が存在しないと信じていた場合や、相続財産の有無の調査が著しく困難だった場合です。このような場合、「上申書」を提出して、家庭裁判所に事情を説明することで、相続放棄を受け付けてもらえる可能性があります。

4. 上申書とは?

「上申書」は、相続放棄の申立てをする際に、家庭裁判所に提出する書面で、相続放棄が遅れた理由を詳細に説明するものです。名前が決まっているわけではなく、「事情説明書」と呼ばれることもあります。

5. 上申書の書き方

上申書には、相続財産が存在しないと信じた理由や、その調査が困難だった理由を具体的に記載します。たとえば、「被相続人が生活保護を受けていたため」や「被相続人と疎遠であったために、生活状況が分からなかった」などの理由を挙げることが考えられます。書面はA4サイズ1枚程度で構いません。

6. 弁護士に相談するメリット

熟慮期間を過ぎての相続放棄には、特別な事情の説明が求められるため、弁護士に相談することが有効です。弁護士であれば、法律や判例に基づいて、上申書の作成をサポートし、相続放棄の受理を得るための適切な手続きを迅速に行うことができます。弁護士のサポートを受けることで、相続放棄の手続きを安心して進めることができるでしょう。

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