「遺産隠し」されているかも…どうしたらいい?
「遺産隠し」が疑われたらどうするべき?弁護士が対処法を解説
「相続人の一人が遺産を隠しているのではないか?」そんな疑いを抱いた場合、公平な遺産分割を実現するためには、財産の種類や金額を調査する必要があります。特定の相続人が遺産を独占しているような場合、どのように対応すればよいのでしょうか?また、弁護士に依頼するとどのようなサポートが得られるのでしょうか?この記事では、遺産隠しが疑われるケースでの対応策を弁護士の視点から詳しく解説します。
1. 遺産隠しが疑われるケースとは?
遺産隠しとは、ある相続人が被相続人(亡くなった方)の財産を意図的に隠す行為です。特に、被相続人と同居していた相続人が財産管理を任されていた場合に起こりやすい問題です。
以下は、遺産隠しが疑われる典型的なケースです:
- 生前の財産の説明と遺産総額が一致しない場合
亡くなった方が生前に話していた財産の額と、実際の遺産総額に大きな差がある。 - 無断で預貯金が引き出されている場合
被相続人名義の預貯金が無断で引き出された形跡がある。 - 遺産の詳細が明らかにされない場合
財産を管理していた相続人が、他の相続人に対し財産内容を開示しない。
このような疑いがある場合は、早急に財産の調査を行い、事実関係を確認する必要があります。
2. 遺産隠しを調査する4つの方法
遺産隠しの調査方法としては、以下の4つが考えられます。
2-1. 相続人への直接確認
まずは、遺産隠しが疑われる相続人に事実を確認します。相続税申告書が提出されている場合、その開示を求めるのも一つの方法です。ただし、相続人には法的な開示義務はありません。
2-2. 預貯金の調査
相続人は金融機関に対して、被相続人名義の預貯金口座の残高証明書や取引履歴の開示を請求できます。被相続人が利用していた金融機関が分からない場合、生活圏内の金融機関を調査する必要があります。
2-3. 不動産の調査
不動産については、法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得することで、所有者を確認できます。また、市区町村役場で名寄帳を取得することで、その市区町村内にある不動産を一覧で確認できます。
2-4. 裁判手続きの活用
裁判所を通じて文書送付嘱託を申し立て、金融機関に対して預貯金口座の取引履歴を提供するよう依頼することが可能です。調査が困難な場合は、専門家である弁護士に依頼するのが有効です。
3. 隠された遺産が見つかった場合の対応
3-1. 遺産分割協議の取消し
隠された遺産が見つかった場合、錯誤や詐欺を理由に既存の遺産分割協議を取り消すことが可能です。
3-2. 相続税の修正申告
新たに発見された遺産により相続税が増加する場合、修正申告を行う必要があります。放置すると加算税が課されるリスクがあるため注意が必要です。
3-3. 既に使い込まれている場合
遺産が使い込まれている場合でも、法的手段により不当利得返還請求や損害賠償請求が可能です。
4. 弁護士に依頼するメリット
遺産隠しの対応について弁護士に依頼すると、以下のメリットがあります:
- 弁護士会照会による調査
弁護士会を通じた照会で隠された財産を発見できる可能性があります。 - 交渉の代理
法的根拠をもとにした交渉で、相手を説得することが可能です。 - 調停や訴訟の対応
家庭裁判所での調停や訴訟も弁護士に任せることができます。 - 精神的負担の軽減
親族との交渉というストレスから解放され、冷静に対処することができます。
5. まとめ|遺産隠しの対応は弁護士に相談を
遺産隠しの問題は、感情的な対立を招くことが多く、解決が難しい場合があります。自分たちだけで対応するのが難しいと感じた場合は、弁護士への相談を検討してください。弁護士は調査や交渉、訴訟対応までを一括してサポートし、公平な遺産分割の実現を目指します。
関連記事はこちら
弁護士法人琉球法律事務所が選ばれる5つの理由
-
- 1
- 累積相続相談実績
1,800件以上
(2016~2024年)
-
- 2
- 初回相談0円
完全個室の相談室
-
- 3
- 軍用地の相続に強い
沖縄の実績多数
-
- 4
- アクセス良好
牧志・美栄橋駅
徒歩10分
-
- 5
- 100件を超える顧問先
から選ばれている
信頼感