株式の名義変更について 手続きや照会方法について弁護士が解説
株式の名義変更について
株式の名義変更は、株式の所有者が生前であるか、亡くなった後であるかにより手続きや税金の取り扱いが異なります。親や他の親族から株式を贈与された場合、そのタイミングによって対応が変わります。また、上場株式か非上場株式かによっても手続きや税金に違いがあります。本記事では、ファイナンシャル・プランナーが株式の名義変更におけるポイントと注意事項を解説します。
1. 名義変更のタイミングによる手続きと税金
株式を親から長男がもらうケースを考えた場合、生前であれば「贈与」に該当し、贈与税が課される可能性があります。一方、親が亡くなった後であれば「相続」として扱われ、相続税の対象となります。さらに、上場株式か非上場株式かによって、財産評価や手続き方法が異なるため、事前の確認が必要です。
2. 上場株式の生前贈与手続き
2-1. 手続きの内容
上場株式を贈与として名義変更する際は、取引している証券会社を通じて手続きを行います。たとえば、楽天証券で購入した株式を長男に贈与する場合、名義変更手続きは楽天証券で行います。名義変更は贈与に該当し、評価額によっては贈与税が発生します。
2-2. 必要書類と手数料
証券会社によって手続きや必要書類が異なる場合がありますが、一般的に以下の書類が求められます。
- 贈与契約書のコピー
- 贈与者の印鑑登録証明書
- 贈与手続依頼書
また、手数料がかかることが多く、例えば楽天証券の場合、1銘柄につき2,200円、5銘柄以上で一律11,000円の手数料が必要です。
2-3. 税金と評価方法
贈与税がかかるかどうかは、1年間に受け取った財産の合計金額によります。暦年課税制度や相続時精算課税制度を選択することができますが、それぞれの制度には異なる基礎控除や申告義務があります。
3. 非上場株式の生前贈与手続き
非上場株式の名義変更は、証券会社ではなく、株式の発行会社で手続きを行います。中小企業の株式など、譲渡制限がある場合は会社の承認が必要となり、手続きには時間がかかることがあります。
4. 上場株式を相続で名義変更する場合
上場株式の相続時の名義変更は、贈与の場合と同様に証券会社を通じて行いますが、必要書類が増え、手続きがやや複雑になります。相続税の申告と納税は、相続財産の評価額が基礎控除額を超える場合に行う必要があります。
5. 非上場株式を相続で名義変更する場合
非上場株式の名義変更も、発行会社で手続きを行います。必要書類や手続き内容は発行会社により異なることがあるため、事前に確認が重要です。
6. 名義変更時の注意点
認知症などのリスクにより、生前に名義変更ができなくなる可能性があります。贈与税や相続税の申告期限にも注意が必要です。贈与税は贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日まで、相続税は亡くなった日から10カ月以内に申告しなければなりません。
7. 専門家への相談の重要性
株式の名義変更には税金が関わるため、特に非上場株式の場合は手続きが複雑です。発行会社への確認や税理士への相談を早めに行い、安心して手続きを進めることをお勧めします。
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