仏壇のある実家の相続について解決した事例

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相談者:A,B,Cさん
被相続人との関係:子
争点:遺産分割の方法

●背景

相談に来られたA、B、Cさんは、亡くなられた父の遺産分割について長男D(既に他界)の妻から調停を申し立てられたとのことでした。Dの妻は父が住んでいた実家に居住しており、既に実家建物の半分の共有持分を持っている状況でした。残り半分が父名義だったため、その遺産分割が必要になるというものでした。実家敷地も同様でした。父にはほかにも農地など若干の不動産がありましたが、最も問題になったのは実家の相続をどうするかでした。この問題が最も大きくなったのは沖縄特有の風習にありました。沖縄では仏壇を長男が引き継いで管理し、財産も承継するという習慣があります。このケースでも実家に仏壇があったのですが、Dの妻はA,B,Cさん等ほかの兄弟との付き合いを嫌い、お盆等の法事の際も、実家にAさんらを入れようとしませんでした。そこで、実家をDさんの妻に全部相続させてしまうと、もはや法事に参加することが完全にできなくなってしまうという不安があったからでした。

●弁護士の関わり

既に調停を申し立てられていましたので、調停のなかで、法事に関する問題についてこちらの懸念を伝えて常識的な対応をとっていただくことにしたうえ、最終的には、実家は長男Dの妻に相続してもらい、価格弁償を受け取る形で解決しました。実家土地建物の持分の半分は、既に相手方の持分であったことからすると、最終的な結論として価格弁償になるのが妥当であろいうという法的な見立てをしつつ、法事に関する懸念をできるだけ払拭するように心がけました。

●所感

沖縄では、長男が祭祀承継をともにほぼ遺産のすべてを承継するという風習が色濃く残っています。そのために、これに反対する相続人が現れると、非常に深刻な対立に発展することがあります。現行民法のもとでは、裁判所ではなかなか受け入れられない風習であるため、その点をよく理解していただきながら、かつ、できるだけ依頼者の希望にも添えるような解決を可能な限り図ることが大切であろうと思います。

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